幼なじみ 5

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栄太は『綺麗だよ』って 言ってくれるけど 痩せ細りすぎた体には 綺麗さも魅力も存在しない そんな俺と比べて 濡れたシャツをぴったりと 胸にはりつけた栄太の 格好良さときたら 思わず 息を呑んで見惚れるほど 魅力的だ 「あーうん あの いや」 もぞもぞと両の指を組み 足の付け根に 置いた栄太は正面を見つめ 首を傾げたり ため息を吐いたりする 彼のシャツは濡れてるから 濡らしたのは 俺だけど 落ち着きなく身動ぐたび 胸の筋肉の 収縮するのが見て取れて 素肌でいるときよりも エロくて セクシーで格好いい 「俺も欲しいな、この筋肉」 羨ましさに そっと触れた胸の筋肉は 硬く張り詰めている 「お前は・・・・・・、鈍感さに磨きがかかってないか?」 大きなため息を 吐いた栄太の低い声に ドキッとした 逞しい胸から視線をあげ 栄太の整った顔を見た俺の 胸がじわっと熱くなる 「義人の口調と俺を見る目は無垢そのもので、裏はなない。分かってても惚れた相手にベタベタ触られちまえば誤解をしたくなる。お前は少し病み上がりの自覚を持て、俺が欲望を抑え込む自信がなくなる前に・・・・・・」 黙して腕を伸ばし 栄太の分厚い肩を押せば 困惑を表情に浮かべながらも 押されるままに ベッドへ身を倒してくれる
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