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和佐 「レジャー?」
文夏 「一緒に働こう、頼んでやるよ、それでマンションでも
買ってもらって一緒に住もうよ」
和佐 「・・・同棲するの?」
文夏 「今からだっていいよ、ここに住んじゃえばいいよ」
和佐 「・・・」
〇 公園 数ヶ月後 春
桜が人々の頭上、積乱雲となって空を囲い込む。地面に
敷かれた薄いシートが、あおられ形を変える音。揺れる枝、
さえずる小鳥。ワンホ部員と数名の女子が円座になり座る。
正明 「それでは、本年度の締め括りとして、えぇ夏は登山や
パラグライダー、冬はスノーモービル、クロスカントリー
等を通じて・・」
文夏 「乾杯!」
一同 「乾杯!乾杯!」
XXX
女子A 「文夏さん、彼女いますよね?」
文夏 「まあね」
女子B 「正明さんは、彼女いないですよね?」
正明 「いるけど!失礼だな」
女子A 「今日呼ばないんですか?見てみたいなぁ」
スマホで写真を見せる文夏。
女子A 「会ってみたいな」
文夏 「そう、予定が合わなくて」
女子A 「残念だな」
文夏 「大丈夫、君より数段上だから!」
女子A 「えぇ~ひっどい~」
女子B 「いるんですか!ショック!」
正明 「なんで・・」
女子B 「だって、硬そう・・いえ、真面目そうだから、そういう
の興味ないのかなって・・」
正明 「そんなことないよ・・一応男だし・・」
女子B 「彼女さんて何歳なんですか?名前は?」
正明 「21で同い年で、名前は和佐・・」
女子B 「へぇ~ためね、なんて呼んでるの?和佐さんとか和佐君
とか?」
正明 「和佐さん・・だけど」
女子B 「やっぱり、呼び捨てじゃないんだ(笑い)!」
文夏 「ちょっと待った!、お前、和佐って?」
正明 「言ってなかったけど、偶然知り合って・・」
文夏 「居酒屋の・・」
正明 「あっ、そうだ居酒屋の子!覚えてる?」
文夏 「覚えてるもなにも・・俺の彼女・・・」
女子A 「えっ、かぶってる!」
女子B 「まさかの三角関係発覚(爆笑)!」
XXX
文夏 「ふざけるな!」
正明 「本気なんだよ!」
文夏 「俺だって本気だよ」
芝生の広場、対峙する文夏と正明。
怒りと失望感、戸惑い。ボールが二人の間に転がり来る。
子供 「わぁ~・・」
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