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ボールを追いかけてくるが、二人の前で立ち尽くす。
正明 「・・・」
ボールを拾い、子供に投げ返す。
文夏 「ここで殴り合っても仕方ない・・行くぞ」
正明 「分かった・・行こう」
桜の下、ワンホ部員達が、カラオケで盛り上がっている。
荷物を持ち、正明が部員に合図して、文夏とともにその場
を立ち去る。
〇 マンション 文夏の部屋 その夕方
ガランとした部屋、閉ざされたカーテンを開ける文夏。
文夏 「いないな、今日は来ていない・・」
正明 「・・・」
文夏 「お前、住所知ってる?」
正明 「あぁ、知ってる・・」
〇 あるマンションの前
イヤホーンの前、文夏と正明。
正明 「310・・」
文夏、ボタンを押す。
女性の声「はい?」
文夏 「あっあの・・」
女性の声「宅配なら取りに行きます」
XXX
玄関ホールに待つ文夏と正明。
やってくる女性。
女性 「あの・・・」
文夏 「和佐・・じゃない?」
女性 「和佐?」
XXX
正明 「どうゆうこと?」
文夏 「もともと。ここには住んでなかったってこと」
正明 「でも、ここでいつも降りてたし・・」
文夏 「部屋に入ったことはないんだろ?」
正明 「ああ・・電話は?」
文夏 「(首を振る)」
街灯スポットライト、車のヘッドライト、二人の幽霊の影。
別々の方向に歩き出す二人。
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