EP2  地底

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すみえ 「ベテランだね」 川口  「高山に咲く一輪の花だもんね」 和佐  「・・・そんな」 すみえ 「一輪だけじゃないでしょ」 川口  「・・ですね、今年も踏み荒らされなきゃ良いけど」 和佐  「マナーの悪い人はアルピニスト失格!」 すみえ 「じゃ結局学校は、辞めたの?」 和佐  「はい・・」 すみえ 「和佐はここに来た時・・・色々あったんだよね」 和佐  「・・・ごめんなさい、その話は」 川口  「ここは電話も通じないし、下界の事なんか気にしない     で済む天国!天国で悪さする奴は、地獄行き」 和佐  「地獄に落ちろ・・ですね」 すみえ 「・・・」 〇 (回想)駅の公衆電話 一月ほど前      菜の花に雪の舞う初春の景色、防寒着の和佐。     緑電話の前、メモと受話器を持って立っている。     プッシュダイヤルを2~3押したところで止まる。 和佐  「はぁ・・」     と、受話器を戻す。     礼子が待っている、駅出口に向かう。 〇 登山道 日替わり     崩れた道を整備する川口の仲間。杭を打ち板をはめる等    いろいろなシーン。 川口  「ここ一雨来ると、すぐ崩れる、この場所」     汗を拭く川口。      XXX     整備を終わり、帰ろうとする川口。     その時、落石が川口に・・。 〇 山小屋 その後     帰ってくる川口。力尽き腰から落ちる。     迎える和佐とすみえ、礼子。 和佐  「遅かったね・・大丈夫?」 川口  「落ちてきた・・・石」 すみえ 「えぇ、当たったの?」 川口  「これ・・」     と、凹んだヘルメットを見せる。 川口  「助かったよ、メットが代わってくれた」 和佐  「こんだけ凹んでたら、頭は?」     と、ヘルメットをなでて。 川口  「こぶは出来てる・・」 すみえ 「おでこにこぶ!・・」     デコの熟れた突起。 川口  「やさしく、手当てを」 すみえ 「・・・」 和佐  「・・・」     顔を突き合せる。 礼子  「はいよ!絆創膏!」 川口  「・・・」 〇 スナック      せりの(20)がカウンターの小円と話す。 小山  「へぇ~そんなボンボンと?せりのちゃん、そいつと     付きあってるんか?」 せりの 「そうなんですよ、ちょっと色目使ったら、ほいほい     って」 小山  「捕まえるね~おいしいとこ」 せりの 「えへ」
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