クリスマスケーキ

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   時は12月26日午前01時35分を回った頃… 有名居酒屋チェーン店、王民 クリスマスパーティーと称した忘年会を終え3次会も終了し、ついでに終電も過ぎた時刻にも関わらず、王民店内の酔った客達によって作られた喧騒の中にいる一組の男女 ゴキュッゴキュッと豪快にレモンサワーを飲み干す女 聖瀬奈【ヒジリ セナ】 空になったジョッキをダン!とテーブルの上に叩きつけるかの様に置くと、目の前にいる男 瀬名翔吾【セナ ショウゴ】 へ唐突に言う 「ごめんなさい!私、アンタの事キライだから!」 「あぁ…ハイハイ、わかってますよ、そんな事…」 と、軽くあしらう翔吾に聖は顔をにじり寄せ 「じゃ、なんで今アタシはアンタと二人っきりでブラックで有名な居酒屋チェーン店で飲んでいるのよ!」 「声が大きいし…おかわり何にします?」 「んー…ポンシュ!殺戮鬼!」 聖が日本酒のサツリクオニという物騒な名前の酒を答えるとちょうど2人のボックス席に女性店員が通りがかる 「あ!スミマセン!日本酒の殺戮鬼もらえますか?」 と、店員を呼び止め注文する翔吾 「あ、はい!かしこまりました殺戮鬼ですね、グラスは、お2つにされますか?」 「あぁ、いや!1つでおねが…」 「マス!!升酒で!」 と、注文する翔吾と店員の会話に割って入る聖 「あ、はい!かしこまりました、升1つでですね、承りしました」 と、酔っ払い相手に完璧な作り笑顔で応対する女性店員
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