クリスマスケーキ

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   「で、なんでアタシはアンタと二人っきりで飲んでんのよ!」 女性店員の完璧な作り笑顔に対して完全な絡み酒の聖 同じ女でも随分と違うなぁっと思いながら… 「そりゃ、三浦先輩達に聖先輩の事を頼むって言われたからですよ」 「はぁ?なにそれ?アンタ私の目付役か!」 「いや…目付というよりオモリ…」 と呟く翔吾 「なんで、クリスマスの夜にアンタみたいなガキと飲まなきゃならないのよ!」 「そりゃ…普段、口が悪いうえに先輩が悪酔いしているからですよ…」 考えても見れば残酷な話である。 クリスマスの日に忘年会… 彼氏でも居れば1次会で抜けて甘い夜を過ごせるが残念ながら現在、彼氏はいない 彼氏がいるふりをして飲み会を抜ける事は出来るが… それはなんか逃げている様で情けない気がし、聖瀬奈の高いプライドがそれを許さない 故にズルズルと2次会、3次会にまで参加し、私は誰にも負けないし、誰からも逃げない!などと誰と、どのような勝負をしているのかよくわからない勝負を1人でしていた そう、聖瀬奈はとてもプライドが高い そして、その高いプライドに見合う程に仕事が出来て美人だ 額の左寄り辺りから分けられた前下がりなナチュラルボブの艶のあるストレートな髪から、流れる様に現れている美しい顎のライン その顎にはコーラルピンクの口紅が塗られた少し薄い唇はとても色っぽく さらに、少し丸みのある切れ長の目にはとても色気がある そして、マネキンの様な整ったボディライン 本当にマネキンの様に黙ってジッとしていればいいのだが… その言動はとても乱暴なうえに酒乱の聖に、男は色々怖くてなんか近づけない… 下手に近づいて付き合ったら絶対に尻に敷かれる事は容易く想像出来る 実際にそうしていたから現在、彼氏がいない そう、数ヶ月前にフラれたのだ 殆どヤケ酒になっていて、気づいたら女性陣は誰もいなくなっていた そして、男性陣はそろそろ色気のあるお店に行きたいが聖瀬奈がいるためなかなかいけない… なので男性陣は、いつも聖瀬奈と組まされ仕事をしている、1番下っ端の瀬名翔吾を聖瀬奈の世話役係として押し付け、逃げ出すように解散し色気のあるお店で合流することにしたのだ。 瀬名翔吾は1番下っ端であるが故に聖瀬奈への生け贄にされたのだ
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