1・パーティーメンバーは問題あり?

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 リディアはスラッと剣を抜き放つ。 「ジジイ、死にたいようね」  剣を突き付けられ、さすがのドーハンも怯んだらしく、「ヘラっ」と愛想笑いを浮かべた。 「やあ……、ちょっとした挨拶代わりじゃよ」  しかし、その発言がさらにリディアを怒らせた。 「挨拶代わり? そう。じゃあ私の挨拶代わりも、受け取ってもらおうかしら……ね!」  リディアが勢いよく剣を降り下ろす。    だが、ドーハンは老人とは思えぬ素早い動きで避けると、店の出口に逃げていった。 「待ちなさい!」  リディアが後を追いかける。  アレスは、セオと二人で店に取り残されてしまった。 「まったく、なんて人達を仲間に入れたんです」  セオが深く大きな溜め息をつく。 「し、仕方ないだろ。成り行きだったんだから」  アレスは子供のように口を尖らせた。  そんなアレスを見て、セオはまたふうっと息を吐く。 「私が人選をすれば良かったかもしれませんね」  そんなふうに言ってはくれたが、アレスは「でも」と思う。  セオのことだから、規律正しく真面目な人間を選ぶに違いない。 (これ以上、堅苦しいのもごめんだな)  アレスはセオに気付かれないように、そっと舌を出すのだった。
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