2・幼なじみたち

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 店の外では、心配そうな顔をした3人が待っていて、アレスが出てくると一斉に注目をした。 「だ、大丈夫だよ。ほら、報酬もちゃんと貰ったし」  アレスは3人の視線に一瞬たじろいだが、手にした麻袋を「ほらっ」と持ち上げた。 「おおっ、金じゃあ!」  さっそく目を輝かせたドーハンが、麻袋に手を伸ばそうとする。が、横からすっと出てきた手がアレスの手元から先に取り上げた。 「な、何をするんじゃ!」  麻袋を取ったのはセオだった。 「これは宿に戻ってから厳正に振り分けます。それまでは、私が預かっておきますから」  静かだが、有無を言わせないような口調でそう言った。 「フン、堅物が……。やってられんわい! 酒でも飲んでくる!」 「まだ昼間だぞ?」  アレスはそうたしなめたが、ドーハンは聞こえない振りをしてスタスタと去っていく。 「ふう、仕方ありませんね。しばらく自由行動にしましょう。お二人はどうされますか?」  セオが二人に聞いた。 「私は宿に戻るわ。体も洗いたいし」 「そうですか。アレスは?」 「俺? そうだな……。ちょっと散歩してくるよ」 「分かりました。日暮れまでには戻ってくださいね」 「うん。分かったよ」  アレスは店の前で別れると、中央広場に向かって歩き出した。
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