マザーの真実

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 俺達を作った機械。 それがマザーだった。 でも俺がそれを知ったのは、皮肉にも死に至る直前だったんだ。 そう…… 俺はこれから死を迎えさせられる。 それは俺が望んだ結果ではなかったのだ。  実は俺は欠陥人間だったようだ。 だから役立たずの人間として売られることになったのだ。 あの先の世界を知ろうとしたからなのだろうか? それとも、皆と違う考え方をしたせいだろうか?  俺はマザーの子供。 いや正確に言えば俺達だった。 そうだ。 俺達はマザーによって造り出された、この世に存在さえしていない子供等だったのだ。 無人島の中で息を潜めて暮らしていれば長生き出来たかも知れないのに、俺は自ら破滅の道を進んで行ったのだ。
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