二章 金細工職人と婚約指輪

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   Frランク依頼は報酬が低いからこそFrランクとなっているわけで、それをランクに見合った報酬にするにはギルドが報酬額を付け足さなければならなくなる。つまり、Frランク依頼ばかり所属者に回していては、ギルドの経営が成り立たなくなるのだ。  そんな背景があるからこそ、Frランクの受注は止められない。しかし、今回に関しては忠告されることもないだろう。依頼の難易度はリューティスのランクに見合っており、ただ報酬額が低いだけである。  報酬額を気にしないリューティスだからこその選択である。一般的にFrランク依頼を受けるのはその難易度よりも低いランクの冒険者だ。Frランク依頼は誰でも受けられ、依頼を達成すればギルドからはその難易度相応の評価がなされる。つまり、Frランク依頼を達成すれば早くランクをあげられるのだ。  しかしながら、リューティスにはそんなことは関係なく、ただ単に目についた依頼を手にしただけのことである。  すいていた受付で依頼の受注手続きをしてもらい、リューティスは街の外へと向かった。 .
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