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「私の術が・・・あんな妖の、子供に?」 神としてのプライドが傷ついたのだろう。御簾向こうに見える桜華の顔色が青ざめて見える。呆然と呟く桜華に、浅葱の謝罪は届いてはいないようだった。 (さてと、面倒だが桜華を浮上させないとな。このままだと、コトハが危険だ) 呆然自失している桜華に対し、浅葱は首を傾げてみせた。 「もしや、桜華は具合が悪いのではないですか?」 「・・・え・・・?」 問われる意味が分からないと、桜華は戸惑いを滲ませた声を上げた。浅葱はそんな桜華の様子に構うことなく話を続けた。 確信を込めて。 「ああ、きっと、そうですね。だって、今も青い顔をしている。・・・昨日もそうだったのでしょう?ーーだから、コトハに容易に結界を破られ、神の木である桜を散らしてしまう事にもなった」 「具合など「そうなのでしょう?」 言葉を遮り、強く言い放つ。 「私は・・・・・・そう、見えますか?」 「はい」 自信なさげに呟く桜華に、浅葱はきっぱりと肯定した。 「・・・そうかもしれません。・・・あぁ、きっとそうです。ーー何だか眩暈がして来ましたもの」 「やはり、そうだと思いました。でなければ、絶対にあり得ません」 断固たる浅葱の言い様に、桜華は頷いた。
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