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妹がウェルナー症候群なのは嘘ではないし、妹がここにくる体力がないのも本当だ。 ただ、私も感染させてもらう。私は若い自分を保ちたいのだ。自分を若く保ちたくない人間なんていないだろう。 神倉さんの手が私に触れて1分が経った。温かい手がそっと離される。これで私は感染したのだろうか。自分の手を何度も見つめる。 「覚悟はいいかな?」 神倉さんがそう言った直後。全身に寒気と激痛が走る。座っていることもできずに床をのたうち回る。心臓が脈動すると全身が同じように震える。嘔吐感に頭痛がとめどなく襲ってくる。 「ああ。もしかして知らなかったのか。確かに、この病気は不老になるけれど、その代わりに細胞が絶えず修復しているんだ。そして、細胞が修復している間。全身に激痛と嘔吐感、ありとあらゆる不調が全身を襲うんだ」 痛い。痛い。痛い。痛い。痛い。痛い。痛い。痛い。痛い。痛い。痛い。痛い。痛い。痛い。痛い。痛い。痛い。痛い。痛い。痛い。痛い。痛い。痛い。痛い。痛い。痛い。痛い。何も考えられない。 こんな痛さ。耐えられるわけがない。 「一応言っておくけれど、私も同じ症状がある」 この痛さに耐えているだって。 「……化物め」 口からよだれが垂れるのを抑えることもできずにうめく。 「言っただろ。不老であって不死じゃない。病気にもなる。死因が自殺が多い理由もわかるだろ。ああ。ちなみにその痛みを抑える方法は一つだけある。他人にうつすことだ。つまり妹さんにうつせば治るから安心したまえ。ただ、君が妹さんの所までたどり着ければだけど。もしくは私にうつし返すかだ。でも君は妹さんにうつすんだろ?」 「ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。嘘ついていました。私を直してください」 「ああ。妹にそんな痛みを感じさせることはできないなんて言う優しさから言っているんだろ? 素晴らしい姉妹愛だ」 違う違う違う。
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