自然治癒力について

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私達の体には自分の傷を自ら癒し、治す治癒力がつねに働いています。血が止まり傷が自然と塞がっていく力です。この力は自分の意志とは関係なく働いています。細菌やウイルスが侵入してきて、鼻水や咳きがでて、追い出そうとするのも、熱を出して身体中のウイルスを焼き殺してしまおうとするのも、治癒力です。腐ったものを食べたら下痢になるのも、傷口にバイ菌が入って熱を持って腫れ、膿がでるのも、治癒力、抵抗力のあらわれです。 風邪を治す薬はありません。薬は鼻水や咳きなどの症状を抑えるだけで、あとは治癒力、抵抗力で治すしかないのです。 医者が病気を治療する方法は2つです。 薬を出すか手術をするか、です。 でも薬は体にとっては異物であり、基本的にいいものではありません。だから、副作用がでます。強い薬は強い異物であるから、副作用も強くなります。 つまり、ちょっと悪意のある言いかたをしてしまうと、体にあんまりよくない異物を飲ませるか、メスで体を切り刻むか、という治しかたです。 なおかつ、治療法は万人向けの、レディメードの治療法です。同じ内蔵、同じ構造、同じ作用で生きていながらも、一人一人は質が違う体です。そこにレディメードの治療法や薬をほどこすから、これがダメならあの薬、あれがダメならこの治療、と人体実験みたいな治療法になってしまいます。 でも、もし、治癒力、抵抗力があるのならば、医学が施す、異物か切るかという暴力的な処置にすぐに飛びつく前に、自らの治癒力を強める生活をしていって、具合が悪くなっても、それを信頼し、それでもどうしてもダメそうだったら、医学に頼るというのが、本筋ではないかと思うのです。 しかも、治癒力による治療はオ―ダ―メイドの治療法です。 自分の体ほど自分の体についてよく知っているものはありませんから。 自分の体を創造した生命力に自分の体を癒やしてもらうことは、自分の体をなにより熟知している名医に診てもらうことだと思うのです。
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