後悔

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 私は感情に任せてあの子を怒ってしまった。  彼は止めたけど、私は止まらなかった。  その後、あの子は泣いて自室へ篭ってしまった。  後悔したけれどすでに遅くて。  彼は慰めてくれたけど、罪悪感は消えなかった。  その事がどれだけあの子を追い詰めただろう。  親として情けない。情けなくて、自分が許せなくて吐き気がしてくる。  あの子を救うチャンスはいくらでもあったはずなのだ。  私はそれを無視して見捨てた。  どんなに後悔してもあの子は帰ってきてはくれない。  なのに、私は、自分だけが幸せになってる。  彼はあの後、私の支えになってくれた。  一緒に泣いて、一緒に苦しんでくれた。  私はまるで娘の死を踏み台にするようにして、自分が幸せになる道を選んだのだ。  あの子がいなくなって、一年もしない内に私と彼は結ばれた。  あの子のことを忘れてはいない。  だが傍から見れば娘を忘れて男に走った最低な母親として見られても無理はない。  そうだ。白状しよう。  私は娘の死から逃げたかった。  辛い現実を忘れたかった。  彼と一緒にいたかったのだ。  最低の、本当に最低な母親だ。  だから、罰が当たった。  
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