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「おはよーう!」
朝のテンションとは思えない声が教室に響く。
「吟(ぎん)君!おはよー!」
「おう吟!はよー!」
その声にクラスの人のほとんどが応えた。私は相手には聞こえないくらいの声でひっそりと挨拶をした。
先ほどの挨拶をした人は、竜影吟(りゅうかげ ぎん)。
顔が小さく、目は丸くて大きい。簡単に言えば可愛い顔立ちをしている。
髪の毛は綺麗な茶髪。
とても元気な性格をしているので、男女ともに人気があるのだ。
女子の中には密かに恋心を抱いている人も少なくない。
女子にも男子にも差をつけずに接しているところをみると、好かれている理由がより理解できる。
私は、可愛く、とても元気で人気のある人という認識だ。
ただ、時々、その状況が羨ましいと思うことがある。私にはないものを持っていると考えるとそのような気持ちにかられる。
まぁ、そんなことはどうでもいい。私は楽しみでもあるこの日課をこなそう。
そ私はまた携帯をいじりだした。
そして耳を後ろに向ける。
今日はどんな話が聞けるかなぁー。
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