-私の正体-

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 私はその夜、ひとりで、家に帰った。  伸明が送っていくと、私に言ったが、すでに伸明は泥酔し過ぎていた。  反対に五十鈴に止められた。  翌日、会社に出社したが、社長室にいたのは、藤原ナオキではなく、諏訪野マミだった。  「…寿さん…お久しぶり…」  「…これはどういうことですか?…」  「…全部終わったのよ…ご苦労だったわね…」  「…全部終わった? どういうことですか?…」  「…FK興産の買収は完了したわ…まもなく私が社長として、このFK興産を 経営する…よろしくね…」  「…そんな…」  私には、なにがなんだか意味がわからなかった。
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