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「…だから、今日、そんなに酔っ払って…それは、弟の秀樹さんが自殺した負い目ですか?…」
私は言った。
「…その通り…」
伸明は頷く。
「…ボクが分家出身の養子であることは、弟の秀樹も知らない秘密だった。弟
はボクのことを実の兄だと信じていた…自分と対等な存在だと…だから、ボクが
寿さんと付き合ってると噂が流れると、弟の秀樹はボクに勝つには、菊池リン
ちゃんと結婚するしかなくなったと、思った…それが、リンちゃんが結婚してく
れないとわかると、人生に悲観して、自殺してしまった…」
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