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「…五井家の本家と分家の争いです…本家はひとつ…その他はすべて分家です…
だから、本家が困ったときは、分家が力を貸さなければ、本家は立ち行かなくな
る…おそらくは、親父の建造も叔父の義春も、そのときの分家の行動を根に持っ
て、自分たちの力で、分家の力を借りることなく、次の当主を作る…それが、マ
ミや寿さんを作った狙いだと思います…」
…そうか、だから、伸明の母、昭子は、息子の秀樹が自殺したにもかかわら
ず、表に出て来ないのか?…
…すでに、建造と結婚したときに、自分が建造とは別の男性の子供を身ごもっていたから…
私は納得する。
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