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「…そんなことが…」
五十鈴が絶句する。
「…そんなことがあったんです…」
伸明が言う。
「…はっきり言って、本家だ、分家だなんて、生まれてきたボクには、なんの
関係もないことだ…でも、五井家当主、諏訪野建造の息子である限り、ボクはそ
のことに巻き込まれざるを得ない…」
伸明が苦々しげに語る。
「…そして、ボクがこうして、五井家当主の座に就くことで、分家は本家に勝利したことだ…」
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