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「へっ!?それって私に不利なんじゃ……」
「負けたら勝ったやつの願いをひとつ叶える。どう?」
そ、それってもしも私が勝ったら……。
私の願いを広崎くんが叶えてくれるっていうの?
でももし負けたら、私が広崎くんの願いを叶えてあげないといけない。
広崎くんの願いって一体、なに?
「いいよ!受けて立つわ。簡単に負けたりしないんだからね。私の願い、叶えてもらうから」
飲み始めてから一時間経過。
私がまだトイレに立ってないなんて、珍しい事だ。
いつもだったらとっくに行ってる。
「島ノ江、ビールまだジョッキに残ってるじゃねーか。もしかして相当我慢してんじゃねえか?無理せずに行って来いよトイレ」
「そんなことないわちょっと休憩してただけよ。広崎くんの方こそ平気なの?我慢は良くないわよ」
ちょっと強がったけど、実はもう限界が近くなってる。
膀胱はもうパンパンに膨れ上がってる。
でも負ける訳にはいかない!
こんな機会でもないと広崎くんに私の気持ちを伝えることなんてできそうにもないから。
チャンスを逃すわけにはいかないの!
ああ、でももう、我慢が…………。
も、漏れちゃう……。
「あ、あ、あの、私もう……」
「あーっ!!俺、我慢の限界!!」
そう叫んだかと思うと、一目散にトイレへと走って行った広崎くん。
や、やったぁ!私が勝ったんだよね!!
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