陽炎に揺らぐ〈不協和音〉

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「ルームシェアは勘弁して欲しいけどさ。もし離れても週に五日は必ず顔見に行くよ」 「……まだ悩んでるって何でわかった?」 高之の言葉に朝陽は少しだけ顔を背けた。 「一番に昇の仕事を応援して来たの朝陽だろ。本当は嫌だけどって顔しながら聞いてたよな」 顔には出していないつもりだった。昇が後で自身を責めないように。昇の為ではなく、自分で出した決断になるように。 「だって……力になりたいけどここから離れるなんて……」 気持ちばかりが溢れて、頬を伝っていった。 「一人にしない。望むなら毎日でも会いに行く、無理してでも。そういうのも楽しめるようにさ」 「うん」
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