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「嫌になるよね……朝陽の前ではつい気が大きくなって偉そうぶっちゃう。どっちの仕事も頑張ってるの知ってんのに」
「俺も凪にはそうしてるかもしれないから責められないなあ。兄弟ってそんなもんじゃないの」
「……高之には感謝してる。社畜なんて思ってないよ」
「当たり前だろ、しみじみ言うなよ。悪いけど俺が最後に手をとるのは間違いなく朝陽だから。どう転んでも恨みっこなしだよ」
「やっぱりしたたかで嫌な奴!」
褒めるも貶すも、長年付き合って培った信頼は言葉よりも空気が全てを物語る。
いつしか大人になってしまったが、互いに守るべきものだけは見失わずに居なければ。
目指して辿り着く場所は同じなのだから。
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