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エピログ
「ーーーっ!!」
飛び起きたわたしは汗びっしょりで息を切らし、まとわりつく不安に震えた。
とても怖い夢だった。でも内容は全く覚えていない。ただ、何の感情も籠っていない冷たい言葉が1つ、耳に残っていた。
『あなたたちを許せなくてゴメンなさい』と。
不思議な夢だった。まだ残っている恐怖から判る。忘れて良かったのだと。でも何か胸の奥に引っ掛かっている気がする。
ガンガンガンガン!!
突然部屋のドアが叩かれた。外は少し明るくなりだしたがまだ暗い。
『*** て!!×××がい◎○す!!』
こんな時間になに?少し若い感じの男の声だ。
「どうかしたんですか?警察呼びますか?」
あまりにも切羽詰まった口調だったので、事故か事件にでも巻き込まれたのかもと思った。
「お願いしまっ外と連絡が取れなくてっ!誰か呼んでくだっ…」
手に取った端末も『圏外』ーこの学生寮に越してきてはじめてだった。
他の部屋の住人は長期休暇で家に帰っていて誰もいない。管理人さん以外は!!
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