40人が本棚に入れています
本棚に追加
透子は息苦しくもあるが、この瞬間に安らぎを感じている。だからこそ、自分でも驚くほど記憶があふれるのだ。
頑なに心にしまい込んできた透子の気持ちは、まるで土砂降りの雨のように、颯太に降り注ぐ。
それをいつも受け止め、丁寧に記しながら、二人は時間と身体を重ねてきた。
初めて会った日のような不安はもう無い。それは重ねるほどに薄れていく。
運命の男性(ひと)と呼べるのかもしれない。透子にとって、二人目の運命の男性。
最初のコメントを投稿しよう!