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徐々に晴れていく頭、シクシクと泣き声が聞こえてくる。
「先生…痛いです…。」
「我慢して下さい。
今保健の先生が来ますから…。」
「でも血が…、」
「大丈夫ですよ。
それ位の擦り傷なら大した事ありません。」
カーテンで仕切られているから誰だかわからないけど、どうやら転んだ生徒とそれに付き添っている先生のようだ。
私は退屈凌ぎに二人の話を聞いていた。
「もう保健の先生はいいから先生が手当てしてよ。
肘とか自分じゃできないし…。」
「僕がですか?」
「そう、先生がやってよ…。
もう血とか見てらんない…。」
「わかりました…。
ですが綺麗にできなくても後で文句言わないで下さいよ。」
「はーい。」
二人のやり取りが何だか可笑しくて、私は一人でこそこそと笑っていた。
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