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透子にはどうやら大層イケメンのお兄さんがいるようで、そのせいで彼女は周囲の男性に興味を持てずにいる。
ある意味私との共通点と言えるかもしれない。
この一年、私は宇佐美先生への興味から、数学が教科の中でも特別大好きになり、今じゃかなりの数学マニアになっていた。
授業の雑談とも言える先生の数学談を真面目に聞いているのは私ぐらいか…、
うん、多分私だけ。
先生のメガネの奥の切れ長の瞳に気付いてからは、その瞳が煌めく瞬間を見るのが好きで、数学談に集中しているのもそんな邪な気持ちがあった。
「一(にのまえ)会長、俺今日の会議遅刻するわ。」
「え?また?」
「ちょっと部活に顔出してから行くから。」
「了解です。」
そして私は進級してすぐに精神面の成長の為、生徒会長に立候補、入選。
今だ努力を続けていた。
副会長である隣のクラスの相沢 翔(かける)くんはサボリの常習犯でもあるけど。
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