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傍から見たらクールビューティーの私だけども、中身はただの幼い子供だ。
それをどう高めて行くかを日々の日課にしている。
生徒会の仕事はそんな私にはピッタリで、面倒な行事や改革などの自己犠牲による成長は著しいのもので、精神面はかなり鍛えられたように思う。
そんなある日の事だった。
高校2年も終わりに近付き、順調だった私に母が告げた一言。
「翔太郎くんが帰って来るわよ。」
「え?」
「だから、翔太郎くんがこっちに戻って来るんだって。」
「い、いつ?」
私は晩ご飯のコロッケをポロッと口から落っことす。
「大学卒業したらじゃないの。
お母さんもよく知らないわ。」
「じゃあ就職はこの辺なのかな?」
「だから詳しくは知らないって言ってるでしょ。」
母の言葉に衝撃を受けたものの、翔ちゃんの同棲相手の事が一瞬頭をよぎった。
もしかして別れたとか…?
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