【1】美しき片想い

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私の漲る自信が崩れ落ちる。 「どうして…? 私一年前より成長したよ…?」 「うん、成長したね。愛は生徒会長として頑張って来たよ。」 「じゃあどこがダメなの?」 「経験値。」 「経験値?」 「そ、男の経験値。だって愛ってまだ処女でしょ?」 「……。」 考えた事もなかった。 付き合うのは絶対翔ちゃんじゃなきゃ嫌だったし、私の初めてももちろん翔ちゃんじゃなきゃ…。 そもそもそんな考え自体がお子様なの? 「と、透子はもう経験してるの…?」 私は恐々聞いた。 「フフ…、内緒。」 透子は意味ありげに微笑むと、シーッと人差し指を口に当てて私を見た。 ザワザワと胸が騒ぐ。 翔ちゃんが高校生にしてきた事。 私が小学生だった頃に味わった不快感。嫌悪感。 それが大人になる為には必要だって事? .
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