【1】美しき片想い

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そしてその後の私はと言えば、家に帰って早速母を問いただした。 「ちょっとお母さん…、 翔ちゃんがうちの学校の先生になるって知ってたでしょ!」 「え?あらやだ…、もうバレちゃったの? 翔太郎くんに口止めされてたんだけど…。」 やっぱり…。 「何が口止めよ、そんなのすぐにバレるに決まってるじゃない! そもそも百瀬家とうちは大の仲良しのくせに、詳しく知らないとか言っちゃって、もうそこから胡散臭いのよ!」 翔ちゃんの目論見が手に取るようにわかった。 翔ちゃんは学校で私をあっと言わせたいんだ。 驚く私を見て余裕ぶって笑いたいんだ。 妹をからかう兄の気分で、この4年間を何もなかったかのように自然に。 そうはさせない…。 「ねえお母さん…、 私が知っちゃった事内緒にしといてね。 絶対翔ちゃんには言わないでね。」 「わかったわよ。 でも愛が生徒会長だって事は言っちゃったわよ。」 「それぐらいならいい…。」 私の部屋の閉じられたままのカーテン。 4年ぶりの私を見て驚くのは翔ちゃんなんだから! .
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