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「愛!」
「翔ちゃん!」
私は翔ちゃんを視界に入れた途端にパッと華やぐ。
私の大好きな翔ちゃん。
お隣の翔ちゃん。
「相変わらずチビで男勝りだな。」
「いーの!
だって私翔ちゃんとサッカーしたいもん!」
私はサッカーボール片手に翔ちゃんの制服を引っ張る。
「ごめんごめん。
今日サッカーやる約束してたっけか?」
翔ちゃんは申し訳なさそうに私のボサボサのショートヘアにポンポンと手を乗せた。
「ごめん愛、俺これから彼女とデート。
その約束明日に回せない?」
「……。」
ムスッと不貞腐れた私の顔をヒョイっと屈んで覗き込む翔ちゃんが、いつも私を子供扱いしているみたいで嫌いだ。
「愛も高校生になればわかるよ。」
そしてまたしてもポンポン。
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