【1】美しき片想い

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何さ何さ何さ! 「もういいっ!!翔ちゃんなんか大嫌い!!」 私は持っていたサッカーボールを翔ちゃん目掛けて投げ付けると、そのまま家へと猛ダッシュ。 翔ちゃんは持ち前の運動神経でボールを軽々キャッチ。 小学生の投げるボールなんかものともせず、何事も無かったかのように飄々としていた。 いつもそう。 私との約束は二の次三の次。 翔ちゃんは私を妹のように可愛がってくれるけど、絶対に女としては見てくれない。 翔ちゃんと私は5歳差で、それが無性に悲しくて堪らないんだ。 だから翔ちゃんの後ろにいる可愛らしい彼女が憎らしくて、長い髪が揺れるその大人っぽい容姿が堪らなく狡く感じる。 私だって翔ちゃんと同い年で生まれたかった。 .
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