俺からの手紙

3/3
前へ
/3ページ
次へ
平成という世から俺に手紙が来た。 来世の俺へ 言いたいこと言いやがったな!! 俺だって、労咳で死ぬのを覚悟して、山奥へ籠ったんだぜ? でもな、その山の神さんのために舞いをする女に会っちまったのが、運の尽きってやつだな。 こいつのために俺はここへ来たんだって確信した。 まっ、そのあとのことは想像がつくだろう? ただな、俺が死ぬ直前に、あいつにも病をうつしちまったんだ。 あいつが息を引き取った瞬間、山の湧水が枯れて、雹が吹き荒れ、作物は全滅。 村から人は消えちまった。 だから、いろんな人に悪いことしちまったなとは、思っているわけよ。 ただ、俺はあいつに会えた人生を後悔はしていない! 俺になんとかしろというな! 自分の尻は自分で拭きやがれ!! 現世の俺より ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 前世から手紙をもらった俺は、その山の掃除に精を出すことにした……。
/3ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3人が本棚に入れています
本棚に追加