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平成という世から俺に手紙が来た。
来世の俺へ
言いたいこと言いやがったな!!
俺だって、労咳で死ぬのを覚悟して、山奥へ籠ったんだぜ?
でもな、その山の神さんのために舞いをする女に会っちまったのが、運の尽きってやつだな。
こいつのために俺はここへ来たんだって確信した。
まっ、そのあとのことは想像がつくだろう?
ただな、俺が死ぬ直前に、あいつにも病をうつしちまったんだ。
あいつが息を引き取った瞬間、山の湧水が枯れて、雹が吹き荒れ、作物は全滅。
村から人は消えちまった。
だから、いろんな人に悪いことしちまったなとは、思っているわけよ。
ただ、俺はあいつに会えた人生を後悔はしていない!
俺になんとかしろというな!
自分の尻は自分で拭きやがれ!!
現世の俺より
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前世から手紙をもらった俺は、その山の掃除に精を出すことにした……。
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