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心が跳ねる……心臓が爆つく……あまりの嬉しさに全身が震えて、身動きが出来なかった。
吐き出そうとする声も掠れて届かず、気持ちを落ち着かせる事も出来なくて、頭の中を整理する事が出来なかった。
お前が俺を好きだと言った。
友人としてではないと、言った。
同じ想いを感じてくれていた……聞き間違いじゃないのか?
思い違いじゃないだろうか?
そう考えが浮かぶけれど、顔は緩み、胸が波打つ。
明日、お前に会って確かめよう。
俺の気持ちをお前に伝えよう。
ふわふわしたまま帰宅した俺は、翌日からお前と連絡が取れなくなるなんて微塵も思わず、「これっきり」の意味を思い知った時、
何故あの時行動に出なかったのかを悔やんで、虚無に囚われて泣いて過ごした。
忘れる……このまま、忘れ去られる……同じ想いだと知った瞬間、目に、手に触れる事が叶わないなんて……無理だ。
お前に伝えられず、伝わらずに終わらせるほど、俺の感情は半端なモノじゃない。
怖くて、動けなかった俺が悪い。
遅いかもしれない。
それでも、俺はお前を探しだし、この想いを伝えると決めた。
先の事など、知ったこっちゃない。
周りの事など知る必要はない。
俺はお前が好きなんだ。
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