時の彼方へ

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彼が腕の主だと知った時には嬉しくて涙が止まらなくて彼を焦らせた。 そして本当に“けんちゃん”だったことに感激した。 私にとっては5年間、研ちゃんには半年。 お互いを強く想い合っていた。 だから再会した後は怒濤の展開で求め合い共に暮らし始めた。 今、私は彼と結ばれて幸せの絶頂にいる。 本当に奇跡が起きたんだ… 決して自分には起こらないだろうと思っていた、運命の人との奇跡が… 町子先輩はとても喜んで祝福してくれた。 …彼女の言う通りだった。 未来を見通して『必ず』を教えてくれて、落ち込んでいた私を励ましてくれた町子先輩には心から感謝をしている。 私たちは愛に溢れる日々を送りながら二人で研究を重ねた。 『時空の裂け目』の成り立ちを調べ仕組みを推測する。 研ちゃんはあらゆる資料を掻き集め、気象条件や月の満ち欠けまで考慮しながら緻密な計算を経て答えを導き出した。
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