第2章 意識・職業習得所

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次郎はチンピラに囲まれた。 五人ほどはいただろう。 すると後ろから何やら声がした。 「おぉぅ~い。次郎ぅ~!」 「おぉ!ノビルとヤイバじゃねぇか」 二人はいつの間にか北へ向かっていたのだ。 「おめぇらは何でこんなとこにいるんだよ?」 「勝手に話てんじゃねぇ!テメェら、ちょっとこっち来い。」 チンピラは指でノビルたちを呼んだ。 「どうした?次郎。」 「いや…どうもクズどもがここを通してくれなくてな。」 「テメェ!誰に向かってクズとか言ってんだ!」 一番でかいチンピラは次郎に詰め寄った。 「おめぇらもう一度言うからな。ありったけの金を俺らによこせ。でねぇとヒデェ目に会うぜ。」 「悪ぃな、俺達は今無一者なんだ。有ってもテメェらにやる気は更々ねぇがな。」 「テメェ俺らをからかってんのか?早く渡さねぇと元界に戻ることになるぞ。」 「何言ってんだ?お前バカか?」 「貴様ぁ…!」 「待て、待て。そんなに熱り立つな。俺らは金はやらねぇってんだろ。」 「こいつらはもういいよ。殺っちまおうぜ。」
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