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次郎はチンピラに囲まれた。
五人ほどはいただろう。
すると後ろから何やら声がした。
「おぉぅ~い。次郎ぅ~!」
「おぉ!ノビルとヤイバじゃねぇか」
二人はいつの間にか北へ向かっていたのだ。
「おめぇらは何でこんなとこにいるんだよ?」
「勝手に話てんじゃねぇ!テメェら、ちょっとこっち来い。」
チンピラは指でノビルたちを呼んだ。
「どうした?次郎。」
「いや…どうもクズどもがここを通してくれなくてな。」
「テメェ!誰に向かってクズとか言ってんだ!」
一番でかいチンピラは次郎に詰め寄った。
「おめぇらもう一度言うからな。ありったけの金を俺らによこせ。でねぇとヒデェ目に会うぜ。」
「悪ぃな、俺達は今無一者なんだ。有ってもテメェらにやる気は更々ねぇがな。」
「テメェ俺らをからかってんのか?早く渡さねぇと元界に戻ることになるぞ。」
「何言ってんだ?お前バカか?」
「貴様ぁ…!」
「待て、待て。そんなに熱り立つな。俺らは金はやらねぇってんだろ。」
「こいつらはもういいよ。殺っちまおうぜ。」
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