取調室にて

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 するとベテラン風刑事が席の向かい側に座った。その後ろに新米刑事が立っていた。ベテラン風刑事は俺の目を覗き込む。それに負けじとこっちも刑事の目を見つめる。  そしてその状態が続いて早30分。こっちの目も乾燥してきたがベテラン風刑事の目も苦しいはずだ。もう諦めて視線を外せよ。楽になるからさ。むしろ、こんなに見つめ合うならキスしてしまえよ。俺は男でもウェルカムカモンだからさ。 「もう!先輩。いい加減見つめ合うのやめてください!」  しびれを切らした新米刑事がベテラン風刑事を叱った。それにとうとう視線を外し振り返ったベテラン風刑事。それと同時に俺は新米刑事を睨んだ。
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