罪の裁定

1/2
前へ
/68ページ
次へ

罪の裁定

「こら、バカ。やめろ」  紀人は体が勝手に前に進んでテーブルに太腿の付け根を押し付けられ、背後から羽交い締めにされて身動きができなくなってしまった。  しかもベルトが緩んでチャックが開けられている。 「ツグミ。カッターナイフ持ってるだろ?」 「ジオス。それもお見通しだったのね」  私はバスタブで手首を切った時のカッターナイフをバッグに忍ばせていた。あの絶望感に襲われて耐えられなくなったら、再度自殺しようと思っていたのだ。  それにジオスに迷惑をかけている事を知り、これが役立ちそうだと考えていた。  しかしジオスはあの死顔の人物がツグミの祖母だと知り、最後までツグミを助けなければと心に誓い使い道を変えさせる。 【人間と死神の死と生の絆】 「こいつに真実を聞き出そうではないか?」 「わ、わかった」  私がカッターナイフをバッグから出して刃を剥き出しにすると、ジオスは紀人のズボンを膝まで下ろし、少し間を置いてから一気にパンツを脱がした。
/68ページ

最初のコメントを投稿しよう!

134人が本棚に入れています
本棚に追加