死神と私の恋愛考察

死神の武器マニア

「えっ？」と私が驚いて聞き返そうとしたが、その前に静かにドアが開いてスキンヘッドに薔薇の刺青をした屈強な死神が現れた。

　険悪な表情でジオスを睨んでから、私の方にも赤黒い瞳を向けたので「ひっ」っと呻いて一歩退くと、永井と山口と松嶋はそれに気付かず、やっと追い詰められた獲物が怯えていると勘違いして笑った。

『いや、危ないのはそっちの方だよ」

　私は人間には見えない死神が増え、しかもロザンヌが魔女だと教えられて愕然とした。もしかしたら、ハーフ&ハーフと魔女はイコールなのかと思ったのである。

「まさか、私の未来はこんな感じ？」

「馬鹿ね。貴方、何か勘違いしてるわよ。まっ、とにかく邪魔者は早く始末しましょ」

　その指示でスキンヘッドの死神が背中に装着していた斧を抜いて三人の人間の首を撥ねる感じで振りかぶった。

　まさか殺すのかと思ったが、斧を振り落とすと風が巻き起こり、吹き飛ばされて倒れ込んだ三人を魔女がヒールでドアの方へ蹴り出している。