恋愛考察

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恋愛考察

「そうだ。しかし、心配しなくていい」 「どういうこと?苦しまないように殺してくれるってこと?」 「いや、俺が天使に成れば君を完全に蘇らせてみせる。その能力を身に付けたら、完璧な仕事をするさ」  ジオスは真剣な表情でそう言った。どうやら天使に転職すれば、記念すべき最初の仕事として傷物の私をまともな人間として生き返らせてくれるらしい。 「ありがとう。いや、それで私が喜ぶと思う?」  私は少し不機嫌になり、死神が天使に成れる訳がないとジオスを責め立てたのである。  ちょっと落ち着いて考えてみれば、完璧ではないとはいえ命の恩人にそんな失礼なことを言うかね?  暫くして、ほんと私らしくなかったと心から反省し、涙に濡れた心を両手で絞って、陽の当たるテラスで乾かし、いつものようにポジティブに思考する。 「私は坂本都組。ツグミって呼んでいいよ」 「ツグミ。笑顔が戻ったな」 「うん。よろしくお願いします」  私はジオスを真っ直ぐに見て微笑んだ。こんな死神なら仲良くやっていけるかも知れない。しかも恋に敗れた私に立ち直るチャンスをくれたんだ。 「それで、ジオス。天使に成るにはどうしたらいいの?ちゃんと就活しないと失業するよ」
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