第2章

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「じゃあニィやんのパン、ラスイチのそれで手を打ってしまいなさいジャッキー」 「でふぅ~~」 「させるかゴラァァア!!」 そんな、派手なテンションの代償か、ネルソン御一行は愚かな真似を選択した。これもまた、古今東西あまねく真理の一つであるというのに。 良いだろう、その優秀なおつむに教育してやる。主に鉄拳で以て。 ━━食べ物の恨みは恐ろしいということをなッ!! 「あぁ、その前に良いか?」 そうして。しめやかに、厳かに、猛々しく第一次食堂内シビルウォー(小競り合い編)が開幕しようかという矢先。 レオンがいそいそと、懐から一枚の紙片を取り出した。紙片といっても、星純から見ればハンドブックと呼ぶに十分な大きさで、袂へ納めるにはちょっとデカい。 レオンから見れば━━恐らく、種族的な問題で━━、きっとこれがメモ帳なのだろう。実際、表紙の右端にはペンらしき棒も引っ掛けてある。
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