第2章

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『パッと見、大丈夫そうだよ? 大丈夫だよ、二人なら。いやむしろ二人じゃないと』 『真顔でなに言ってるのアンタ!?』 『やらない『ウルセーーーー!!!』』 一通り、弄ばれているのは知っている。龍二郎の場合は確実にそうだ。微笑がニヤニヤした感じの笑顔に変わってるし。 もう片方の人は、多分ダメだけど。生身であるが、きっと腐っているから。 ハチはどうしようも無いと言いたげに頭を抱える。こういう役割は、ゴローおじちゃんだったりにーちゃんだったりしたのに、何でオイラが。 そもそも、この状況がなんだろう。女の人がトクサツセンタイよろしく、まっすぐ着地してポーズを決めて。 しかもかなり目のやり場に困る格好なのだ。ジャケットを着ていても前は閉まってないし、スーツ頼りで下は穿いていないし。 ライダースーツにかなり信頼を置いているようだ。綺麗に整った両足に、ハチはひっそりと目を背ける。
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