第2章

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『とりあえずウェルチくんのお宅で夕食さ! お腹空いたよ! だから送るね!!』 『オイラんち知らないでしょ! いや待って! その言い方だと晩ごはん食べるつもりだよね!? 絶対そうだよね!?』 『ごちそうさまでした』 『始まってすらいないのに!?』 肯定の代わりなのか、瓦礫のあぜ道なのにバイクは速度を増す。実際、ハチの予感はこの後見事に的中するのだけれど、当たったところでどうしようもないくらい、嬉しくない。 「とにかくもう食べるの禁止! 食べ過ぎ注意!! 周りの迷惑も考えろ!!」 叫び散らして、自分と相手の周りを指し示す。方々に現れた、不満顔で眉毛を曲げる面々を。
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