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「それで? 返事を聞かせてくれるかな?」
ある意味、いやらしくもあった。何の疑問も不安も無く、バカみたいに結果を信じられるのは、つまり一周回った確信だ。
バカげてる。まったく。
そして、その自信に自分が乗っかってしまうのも、また馬鹿げたはなしだ。
「━━ちゃんと、ハチって呼べ……」
ふて腐れて見えるのは、せめてもの抵抗で。しぶしぶといった感じで、ハチは右手を差し出した。
「んふ♪ 大丈夫、おねぇさんに任せなさい!」
ヨルは応えて、右手を握った。こういう常識を理解する頭があるのは良いことだけれど、握りあった拳をぶんぶん振り回すのはやめて欲しい。
お互いに分かり合ったことを確かめるのが、握手の意味なんじゃなかろうか。少なくとも、ハチはそのつもり差し出したのだけれど、今となってはもう遅い。
まずは、━━何をどう手伝うのか、アテはあるのか。色々聞きたいこともあるけど、まずはこれで一区切り。しかも、悪くはない区切りだ。
味方が、助っ人が、増えたことは良いことなのだから。
「それじゃ、明日からよろしくネ! ハッチソンくん!!」
「もう流石にちゃんと呼べっ!!」
多分、良いことの、はず。
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