第3章

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だから脳ミソの混乱とか、負け惜しみの意趣返しとかでも無い。発狂のセンも捨てきれないけど、そもそも鬼畜なのだから最初から狂気は充填済みだ。 だからこの少女の台詞を、星純は汲み取りかねている。分かるとか理由とか、言いたい事はまま在るけど、何よりまず“呼ばれた”とはどういう事だ。 「わたしがお呼びしたんです。意見の交換も兼ねて」 「おいおいまじかよ……これ以上の混乱は…………」 「それなら心配ご無用だよニーやん~~何せニーやん、魔法使えないからね♪」 「そら、まだまだ勉強不足だしな 」 「いやいや、そーいうわけじゃないよぉ? 魔法を使うことが不可能と、そう言ってるの♪」 そう言って、意味深に身を乗り出すネルソン。見た目に似合わず、空気の持たせ方が生意気だ。 生意気にも、駆け引きじみている。星純はそれに付き合うでもなく、眇めた目付きを返すだけ。
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