第3章

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「あ、失礼、報われない努力ですテヘペロ~~☆」 「バカにしてんじゃねぇよオイゴラァ!!」 開き直るどころか、むしろ反転攻勢に打って出て来やがった。いやこれ、どうしろと言うのだ。 衝撃の事実を━━それをおくびにも出さなかったのが悪いのだけど━━前にした異世界人相手に、これ以上はかなりご無体ではないかしら。 そのうえ。 「あら、……姉御…………」 「居たァ! 姉御~~!」 ━━厄介な、厄介極まるブルーとレッドのコントラストが目に入る。 暖簾が頭に届き切らない身長だから、一瞬で目に入った。二人とも、最後の時から特に変わり映えのないテンションで。 「もうもう、何やってるんですかこんな小汚ない店…………ああいや、薄汚い店で昼食なんて似合わないですよ~~ねぇ痴漢野郎?」 「……一応言っとくけど、ここおれの屋台じゃねーからな? 良心的なパン屋さんの系列だからな?」 癪に障るということもないけど、面と向かっての罵倒は止めて頂きたい。責任の有無が問われるし。 そういうわけで、またもキツイ目付きのまま、グレイがこちらを睨み付ける。星純は不満げに答えた。
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