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鳴り続けた。ピンポーン、ピンポーン。
ピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポン……
しつこい。ああ、途撤もなくしつこい。
こんな真似が出来るのはひとりしか居ない。リリーの野郎…………いや女郎。寝起きのおかげか、漢字まで思い出したわ。
面倒が起きる前に対処する。星純はそう心に決めて、部屋をまっすぐ横断する。大股で歩き、六歩ばかりで玄関へ。
ワンルーム仕様で、玄関は居間の眼と鼻の先。星純は、そろそろ60回は越えようかという呼び鈴ーーあるいは、インターホンと言ったか、『ソドム』ではーーを止めるため、備え付けの鍵を外し。
ドアを開け。
「なんだよリリー、朝っぱらから」
「ヤッホーー! ネルだよぉ~~♪ヽ(´▽` バタンッ」そして鍵を締め、チェーンをかけ、居間まで戻ってほっとひとikrピンポピンポピンポピンポピンポピンポ「うるせぇぇえええ!!!」ピンポーンッ!!!!
、と。なかなか派手な攻防が(その間、0・5秒)繰り広げられた結果、居間の人影が3倍に増える有り様。
まだ家具も何もない状態で、男と巨漢とロリがいる。そう、全くの侮蔑を込めて、ロリータが。
「そう怒らないでよ~~? ネルなにも悪いことしてないじゃ~~ん??」
「お前この状況で言い逃れとか出来るかどうかとりあえずジャックに聞いてみ?」
「でふぅ…………可能でふ「んなわけあるかナックルぅあ!」デブンッ」
一応の手加減と、ひと匙の本気。刺し傷の増えた手負いの右手で礼儀とし、肉厚なジャックの鳩尾に一撃見舞う。
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