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〈Error:caution//これは……おやおや〉
数瞬、不協和音が脳内で響く。警告を示す文言が網膜ディスプレイに投射され、グレゴールは微かに目を細める。
勿論、この唐突な不快感はもう一人の対話者にも届いている。曹長、劉小鳴は声色に小さな緊張をのせて言う。
『…………どうした?』
〈Report:problem//次元間通信を検知。つまり、『ソドム』からの連絡が〉
その一言に、お互いの空気が張り詰める。『ソドム』からの連絡が、意味するものはあまりに明確だ。
『緊急回線、D.I.S全隊員に告げる』
再び割り込む声音。決然とした様子で、焦りや驚きのない淡々とした口調が聞こえる。
それが久世明彦隊長のものなのは直ぐに分かった。この通信が、先程の警告に端を発するものであることも。
自然と、グレゴールの顔付きも真面目なものに変わる。久世は変わらず、至極平坦な調子で続けた。一度しか言わない、と付け加え。
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