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「それにしたってパチパチパッチくん?」
「もうなにも言わない」
「君、随分と操縦が上手いじゃないか。お姉さん感心しちゃったよ~~? これ、わりと複雑なマニュピレータだし扱いには“内側”の資格が要る類いの重機なのにさ?」
「だからなんだよ。何か文句でも?」
「いやさ、おおよそ十歳の男の子がすごいなぁ、と。どこで習ったの?」
興味津々の様子でこちらの顔を覗くヨル。ハチは煩わしそうに、何も言わず顔を背けた。
操縦席は単座仕様なのに、人が3人入っているから許容オーバー。それを西区の街からここ、いつかの爆発痕も生々しいクレーターまでまる一時間だ。
当たって欲しくない部分が当たったり、当てて欲しくない部分も当ててくるものだから、正直嫌にもなる。まったく、まったく。ハチは思う。
そこにつけ、今度は本当に聞いて欲しくない過去まで、ずけずけと。ラフタークレーンを改造しただけの車体は、ハチの心情を語るように乱暴な動きを見せる。
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