第4章

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 のらりくらりとするリリー。星純がひどい目付きでその様子を眺めるけど、努めて知らん顔。  その間にも、レオンは顔を押さえて呻いている。よほど良いところにヒットしたらしい。流石にちょっと可哀想に思えてくる。  『ハン! よほど良いところにヒットしたみたいだなレオンめ! アタイの超速スケブパンチを舐めるからこうなるのさ! ハン!』  なるほど、こちらの気持ちをちょっとだけ代弁できるくらいには、ヤヨイの気持ちも落ち着いたらしい。それならと、星純は突っ伏したままだった上体を起こすが、続けてーーやはり、というかーー確認できてしまう。  ヤヨイの口が動いていない。  「それが貴女の“使い魔”さんですね? ずいぶんと高度な方のようですが」
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