第4章

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 「それじゃ! 取り敢えずまたお勉強会しましょうね~~ヤヨイちゃん、レオン君! ほら、サシャちゃんもッ!」  「え? あ、えぇっと……ま、またね? 一応、使い魔のキミも」  控えめな台詞と、何事もなく言うだけ言ってしまえる自己主張と。聞くだけなら見事な対比だ。しかしどちらも、結局のところはレオンの「会わない方がいい」という言葉を否定するものではある。  けれどリリーは悪びれもせず、随分と晴れやかに手を振った。サシャもまたーーこちらでも控えめな様子でーー、それに倣う。  そういうわけで、星純も空気を読んで、無闇な発言は控えることにした。  というか、やたら横暴な女学生に引き摺られたまま言い残せる言葉など、星純は知らない。あと言いたくもない。  
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